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ヒラメは夜行性かもしれません

私が、「ルアーを使ってサーフでヒラメが釣れる!」 という衝撃の事実をインターネットで知り、ヒラメを狙ってルアーを始めた頃、夜にヒラメは釣れないと思っていました。だから私は明るい時間だけ(日没まで)ルアーを投げていました。

しかし、来る日も来る日もヒラメが釣れない日々が続きました。そうしてヒラメを狙い続けているうちにシーバスが釣れることが何度かあり、シーバスが潜んでいるポイントがなんとなくわかってきました。私にとってルアーで魚が釣れること自体初体験だったので、シーバスでもものすごく嬉しかったです。

しかもルアーで釣れるシーバスは大きい!餌釣りでは平均サイズ30cm、40cmのセイゴ、フッコが多いですが、ルアーでは60cm以上のいわゆるスズキクラスがよく釣れます。ものすごいトルクの効いた引きで、竿は大きく曲がり、ドラグがジジジという快感はたまりません。

話がシーバスに逸れました。

とにかく夜はヒラメが釣れないと思っていた私は、昼間はヒラメ、夜はシーバスを狙うようになっていました。そしてある日の夜、ヒラメが釣れました。それからもシーバスが釣れた同じポイントで夜の暗い時間にヒラメが釣れました。ときには真夜中ということもありました。

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なんだ、ヒラメは夜でも釣れるじゃないか。

そう思ってはいたものの、ちゃんと自分でヒラメについて調べたことがなかったので今回、ネットに公開されている文献をいくつか読んでみました。

まず今回は、『マイクロデータロガーによる自然環境下におけるヒラメの行動解析』 という文献を拝見しました。

で、結果としては 昼間よりも夜間に泳ぎまわる時間が長い ということがわかりました。

では、私なりに読み解いた内容をざっくりと書き残します。



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この研究では、マイクロデータロガー()を付けた48cm~65cmのヒラメを4月に10匹、9月に9匹新潟市沖に放流して、1~2週間後に再捕獲された数匹の個体のデータを解析したそうです。

マイクロデータロガーとは、水深や水温、時間、加速度計などでどんな動きをしたかを記録する小さな記録計のこと

特に9月では、下のグラフのように昼間は海底でおとなしくして、日没から夜明けまでの暗い時間になると泳ぎまわる夜型である傾向がハッキリと表れています。

グラフは横軸が時間、縦軸が1時間ごとの離底時間の割合の平均値です。

9月のヒラメのグラフ

graph01-01
出典:「マイクロデータロガーによる自然環境下におけるヒラメの行動解析」

ところが産卵前期である4月では夜型のものもいたけれど、日中も泳ぎまわる個体が増えて夜型のリズムが崩れていました。(それでも水中での上昇率は夜間のほうが高いそうです)

4月のヒラメのグラフ

graph01-02
出典:「マイクロデータロガーによる自然環境下におけるヒラメの行動解析」

うむ、なるほど~。

素晴らしい研究をなされている方々がいらっしゃるんですね。(私もこういう研究やってみたい!)

ただ、この研究では再捕獲された個体数が少ないですし、場所も新潟市沖のみの結果なので全国的に同じ行動を取るとは限らないかもしれないと私は思います。

で、話はガラッと変わりますが、釣り太郎の出身は太平洋側の小さな漁村です。人口は数千人で、同級生はほとんどが漁業関係者です。

そこで私の漁師の友人に電話で聞いてみました。



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釣り太郎:ヒラメって朝あげる網と夕方(夜)あげる網のどっちがいっぱい獲れるの?

友人:朝だよ~。

釣り太郎:じゃあ夜中に泳ぎ回ってるってこと?

友人:そうだね~。特に朝方に泳ぎ回るみたいだよ~。

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というわけで、やっぱりヒラメは夜型な傾向にあるのは確かなようです。ただ、夜に泳ぎまわるからって餌を食べてまわっているのかまではわかりません。ただ移動しているだけなのかもしれません。

でも、確実に暗い海中でもまわりの環境を認識できる能力を持っているはずです。目の前をルアーが通ればちゃんと見えて(感じて)パクッ!といくと思います。実際、私が夜中に釣ったヒラメもルアーをしっかりくわえていました。

今回の研究のお話と漁師の友人のお話からすると、ヒラメは基本的に夜行性で、春は昼も夜も活動的だけれど、秋は特に夜に活動的になる。という感じになるのかなぁ。

サーフに寄っているヒラメも同様の行動をとるかはわからないけれど、もしも同じだとしたらルアーで釣るタイミングとしては秋の朝方(日の出前)がゴールデンタイムってことでどうでしょう?

まだ別の文献もいくつか読んでますんで、そのうちお話しします。

参考文献

⇒ マイクロデータロガーによる自然環境下におけるヒラメの行動解析