夜の港で海に落ちてからというもの、私は釣りでの安全や危険についてよく考えるようになりました。
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『危険な可能性はあるけど、自分にはまず起きないだろう』 と思っていることは、『思いもしない時に思いもしない形で訪れる』。
実は、このことを思い知らされてから、釣りではもちろん、職場での安全に関する意識も変わりました。ちょっと危ないかもしれないけど大丈夫だろうというところがよく目につくようになったんです。そして、そのような作業環境をできる限り改善するようになりました。自動車の運転もしかりです。
さて、今回は私が釣りのときに注意している5つのことを書きます。
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1.ライジャケットを必ず装着する
最近もまた、私がよく行く釣り場で釣り人が転落し流され亡くなったそうです。私は以前海に落ちた後、すぐにライフジャケットを買い、どんな釣り場でも身に着けるようになりました。私がライフジャケットを身に着けるのは自分の身を守るということもありますが、もしも他の釣り人が落ちた時に自分のライフジャケットを投げ込むという意味もあります。万が一はあり得ます。
2.落ちた場合の上陸方法を考えておく
釣りを始める前に、港で海に落ちた場合にどうやって上陸するかを想定しておきます。岸壁に設けられたハシゴ、港内の浅い場所、係留船などの上陸場所を確認します。そして何よりも潮の流れの方向を確認して、流れに逆らわない方向にある上陸場所を確認しておきます。
落ちた経験のある私が言いますが、衣服が濡れても重くなって沈むことはありません。それよりもジタバタして体力を消耗してしまうことが問題です。落ちたら手足をゆっくりと動かすことを意識して、肺に空気を多めに吸ってラッコのような格好になってください。早く泳ごうとせずゆっくりと落ち着いて上陸場所に向かってください。ちなみに衣服や靴を脱ごうとしないでください。まずそんな余裕はないですし、できません。逆に体力を使ってしまいます。何度も言いますが、衣服の重みで沈みませんので落ち着いてください。
3.テトラ帯には乗り込まない
以前は私も当たり前のようにテトラ帯に乗り込んで釣りをしていましたが、今はその危険度の高さがわかり、乗り込むことはなくなりました。「あそこのテトラのところはいいポイントかもしれない。」と思っても、やりません。そこには最初から何もなかったと思うように(無理矢理^^)しています。テトラ帯に落ちた場合のカラダへの衝撃は想像の通りですが、何よりも水流によって抜け出せなくなるんだそうです。ネットで恐ろしい絵を見ました。
状況は絵のままですが、人がいなくなって探していたら水中からヘッドライトだけが見えていたそうです。
とにかく、今まで私がテトラ帯で釣りをして何事もなかったことは運がよかっただけの事だったんだと今では思っています。
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4.携帯電話を必ず持つ
自分や付近の人のカラダに異変が起きた場合、事故にあった場合に連絡ができるように携帯電話(スマホ)を必ず持っていきます。時として釣り場は街から離れた場所であったりするので、緊急電話を掛けた相手に、「○○港の西側の堤防先端」 とか 「△△川河口から東側約200メートルの浜」 などと具体的に場所を説明できるようにあらかじめ考えておいています。
5.10分以内に海抜15m以上の場所に行けること
これはもうわかりますよね。いつ起こるかわからない地震と津波から身を守るためです。私の場合は、海辺のホテルや工場、高台、大きなアパート、大きな水門などに10分以内で行ける場所でしか釣りをしません。しかも歩いて(走って)10分以内です。車は想定しません。そのような避難できる場所を必ずチェックしています。
以上のように、私は港に落ちて初めて釣りは自然の中で楽しむ危険な趣味だということを認識しました。 “釣りたい” という欲求のせいで危険予知がおろそかになりがちですが、自然が相手である以上たくさんの危険をはらんでいます。自分の身は自分で守らなければなりません。
私が海に転落したのは逆に言うとラッキーだったのかもしれません。不幸中の幸い、危険への感度を高く保つ機会を与えてくれました。釣りは私の趣味ですが、自分を守ることは家族を守ることだと思っています。これからも安全に楽しく釣りを楽しみたいと思っています。
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