今回は夏のこの時期によく獲れる(釣れる)手長エビについて書きたいのですが、その前に私が思う護岸工事ついて書かせてください。
私は長年、いろんな川でうなぎやなまずを釣っています。
そんな中でわかったことが一つあります。
これは確実に言えることです。
それは護岸されている “見た目がきれいな川” ほどうなぎやなまずが釣れないということです。
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コンクリートなどで護岸されている川というのは、川底にヌメヌメとした茶色いコケが生えていて、昆虫やカエル、カニ、エビ、小魚がほとんど見られません。餌となる生物がいないわけですから、うなぎやなまずなどの魚も少なくなります。つまり、生態系がとっても貧弱なわけです。
これに対し、葦などの草が生い茂る場所が点在するような場所は非常に豊かな生態系があります。
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以前、私がうなぎ釣りにどっぷりハマっていた頃、数も釣れれば型も良い、うなぎ釣りのお気に入りの川がありました。やはりそこは川の中に土砂が堆積し、ところどころ中洲のようなものができていて、そこに草がボーボーに生えていました。
そこはうなぎ釣りだけでなく、私にとって “手長エビ獲り” の名所でもありました。
手長エビは昼間は隠れてなかなか見えませんが、夜に護岸に近づいてみるとわんさかいます。彼らはきっと夜行性なのでしょう。みなさんも夜に覗きに行って見てはどうでしょう。
私のお気に入りの川では、ものの数分でくれくらい獲れます、ホント。釣るんではないです、獲るんです。小さなタモ網で。
そして、20分くらい粘ればこれくらいはとれます。
そして、3日くらい水をたまに換えながら飼った結果、最終的にはこうなります。
これがほんっとに美味しいんですよ。単純に油で素揚げして塩をかけるだけです。
ビールのつまみに最高です☆
3日くらい水替えしながら飼ってから食べないと、エビが食べたコケ等が体の中に残っているので少し匂います。だから3日くらい飼って、排泄してもらって余分なものを体の外へ出してから揚げましょう。
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この夢のような川がいつまでも続くと思っていました。あの年の、あの工事が始まるまでは。
重機が川へ入り、川底は平たんにならされ、岸辺の草々は根こそぎ剥ぎ取られてしまいました。きっと行政が行ったことなのでしょう。
たしかに見た目はとてもきれいになりました。それはもう、人間に害のないきれいな “素っ気ない” 川になりました。
ですが、私はその年、エビの姿を見ることは出来ませんでした。翌年、ほんの数匹のエビしか確認できませんでした。さすがにエビを獲る気にはなりませんでした。もちろんそれからというもの、うなぎやなまずも姿を見せなくなりました。
本当は、ここに書いた以上に、他にもありとあらゆる生き物が見られなくなりました。
護岸整備はなんのために行うのでしょう。
水害防止のためですか。
それとも、単に見た目のためですか。
私は見た目がきれいな川よりも、草がボーボーに生い茂った川の方がよっぽど “きれい” に見えます。
都市開発や都市整備をするのであれば、もっと生態系について考えたやり方をしてほしいと思います。
中には人工的に生物が生息できるようにテトラポットを多用したり、魚道を作ったり、工夫がされているところもありますが、私の眼には無駄な護岸整備が多いように見えます。
難しくなってしまいましたね。
いや、ただ、私は手長エビが食べられなくなったから文句を言っただけです。
エビちゃんときれいな川を返せぇ~!!!