先日見事にシーバスをルアーで釣り上げたS氏。実は私はS氏以外にも今まで何人かルアー初心者を見てきました。
S氏の記事はこちら
⇒ 【ミッション】ルアー初心者にもう一度シーバスを釣らせてみる
釣れるポイントに連れて行ってあげますが、私が「簡単に釣れるかな~」と思ってもなかなか釣れてくれません。なんで釣れないのかなと思い返してみると、真っ先に思いつくのが『ルアーを投げられない』ということでした。
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ルアーを投げられない
まーーーとにかく初心者の友人はルアーをうまく投げられないんですね。まるでゴルフの初心者みたいですよ。
ゴルフの打ちっぱなしでボールにうまく当たらなくてゴフッ!とかガゴッ!ってやってる人よくいますよね。通称“ダフる”と言うやつですが、ルアー初心者でも同じようにルアーをうまく投げられずに“ダフっちゃう”ことがあります。
すぐ目の前にジャボッ!とか、うまく投げられたと思ったら真上にぴゅ~っと飛んで行ってすぐ目の前にぽちゃん!なんて“天ぷら”していたりするわけです。うまく前に投げられたと思ったら今度はまっすぐに飛ばずに右へ左へヘンテコな方向に飛んでいたりします。
そんなわけで、せっかく釣れるポイントに初心者の方を連れて行ってもすぐに場が乱されて、魚が逃げてしまう、または警戒してしまいます。これは本当にそうで、私は何度も何度も初心者の方をポイントに連れて行ってみたことがあるんですが、「そこに投げれば釣れる!」という場所でも魚が反応しなくなってしまいます。
ゴルフでもコースをまわる前に、打ちっぱなしである程度まっすぐ打てるようになるだとか、パターがある程度打てるようにしておかなくちゃ、コースでは散々な目に遭いますよね。楽しむどころか疲れるだけだし、何度もあっちこっち打ちまくって時間がかかるから周りにも迷惑かけちゃうし…。
とにかく初心者はまず、ルアーを投げられるようになりましょう。上手じゃなくていいんです!最低限まっすぐにある程度の距離が出せるようにしておくべきです。
ルアーをうまく投げられるようになる4つのコツ
私もね、初心者の友人にまっすぐに、なおかつ飛距離が出るようにどうやったらルアーを投げさせられるんだろうといろいろ試してみたんですよ。効果的だったことを書いて見ます。
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1. 明るい時間に投げてみる
これは当たり前のことですが、夜に投げると自分が投げたルアーの軌道がわかりません。自分で確認するためにも明るい時間に投げたほうが上達が早いです。
私も最初は友人を夜にルアーに連れて行ってたんですが、友人の様子を見ているとどうやら暗くて自分の投げたルアーがどこに飛んでいるのかわからないようなんです。中級者くらいになると投げた感触で「どっちの方向にどのくらい飛んだな」というのが分かると思いますが、初心者はその感覚すらないので、ルアーを投げる練習をするならまずは明るい時間帯にしましょう。そして、自分がルアーを投げた感覚とそのとき飛んで行った軌道を確認して試行錯誤を繰り返します。そうしてどうやって投げればどんなふうに飛んでいくのかを体得していきます。
2. 重めのルアーを投げてみる
いろいろ試してみると、初心者の方は最初はメタルジグなどの重いルアー(30~40g)を投げさたほうがいいようです。重いルアーのほうが、投げる時にルアーの自重が竿に伝わり、そのままその手に感覚がよく伝わるからです。そうすると投げるタイミング(ラインを指から離すタイミング)などもわかりやすいようです。それから重いルアーだと投げる時に右へ左へブレにくい。そういった感覚も掴みやすいようです。
なんというか、ルアーを投げる時って「ルアーと竿と手の一本軸」のようなものがあるんですが、それが重いルアーを投げていたほうがわかりやすく感覚として覚えやすいみたいなんです。
何度も重いルアーを投げて、ルアーの自重を感じながらまっすぐ飛ばす感覚がわかってきたら軽いルアーにシフトしていきます。
コツは軽いルアーであっても、重いルアーの時と同じように「ルアーの自重を感じて投げること」です。軽いルアーになった途端にそのことを忘れてしまいますが、基本は一緒です。ルアーの重みが竿にかかって、それが伝わる手の感覚に感じながら投げてみます。それを繰り返します。
3. できるだけ投げる動作を小さくする
初心者がルアーを投げると必ず聞こえてくる音がこれ。
ブォオウッ!
投げる時の音です。
ブォオウッ!
投げる動作がバカでかい。
「竿を大きく振れば遠くに飛ぶ」と思っています。
結論から言えば逆です。
「竿を小さく素早く振る」のが飛距離、方向性を出すためのコツです。
初心者の方は時計で言えば、竿先が3時くらいまで振りかぶって9時半くらいまで振り下ろします。
しかもこの時、初心者の方は腕全体で投げます。これだと使う筋肉は多いし、振ってる時間が長いので左右にぶれやすくなります。そして実は竿を振るスピードが出ないので飛距離も出ません。
私の場合は、1時半~2時くらいまで振りかぶって12時で指を離して11時で竿先をピッと止めるって感じです。ほとんど肘から先しか動かしません。そしてさらに手首のスナップで投げているので竿先の動くスピードも速いです。この辺は人によって差がありますが、何にしてもルアーに慣れている人は竿先の動く範囲が狭く速いです。
飛距離を出したいなら竿先のスピードを速くする
飛距離を出したいなら竿先のスピードをいかに速くするかです。なぜならルアーが飛び出す運動エネルギーは竿先の速さの2乗になるからです。
自動車の教習所で言ってませんでしたか?「カーブを曲がるときに速度が2倍になれば外側に飛び出そうとするエネルギーが4倍になる」って。
つまり、同じように竿先の速さが2倍になればルアーが飛び出す運動エネルギーは4倍になります。竿先の速さが2倍になればルアーが飛んでいこうとするエネルギーは2倍ではなく4倍なんですよ。3倍なら9倍ですよ、すごいですね。ですからルアーの飛距離を出したいならいかに「竿先を速く振るか」ということが重要になってきます。
3. 力いっぱい投げない
初心者の方は必ず思いっきり投げようとしますね(^^)結果的に先ほどのブォオウッ!という投げる時の音にも拍車がかかるって感じです。飛距離を出したい気持ちはわかりますが、力いっぱい投げても努力の割りに飛距離はさほど伸びません。さらにコントロールが悪くなって左右・上下に飛んで行ってしまいます。
初心者の方たちに試してみたところ70%くらいの力で投げるとちょうどいいみたいです。気持ち的には「えええいっ!!!」ではなくて「えいっ!」くらいな感覚ですね。ちなみにゴルフでも全力でフルスイングするとだいたいジャストミートせずに結局飛距離も方向性も出ないことが多いですね。ルアーを投げるというのもこれとおんなじです。
とにかく力まずに投げるようにしましょう。
ルアーを投げられるようになって初めて戦える
ある程度まっすぐに、そして遠くに飛ばせるようになったらやっと魚と戦えるようになります。戦うというのはヒットする前までのことです。
先に書いたように、初心者の方は方向性も距離もめちゃめちゃなのでヒット以前に戦いになりません。これではそこにいるであろう魚も釣れてくれません。というか警戒しまくってどんなに魚の目と鼻の先をルアーが泳いでも食いついてくれません。
断言しますよ。
どんなに素晴らしいポイントでも投げられなきゃ釣れません。
綺麗な投げ方じゃなくてもいいです。上手じゃなくてもいいです。自分なりの投げ方ってあります。ただ、魚を警戒させないだけのキャスティングができるようになることが第一です。投げ方も試行錯誤。あれやこれや試してみてください。
どんなに上手なキャスティングをしているルアーマンもみんなみんな最初はそうでした。あなたもちゃんと投げられるようになりますから、「釣れない…」と思ったらキャスティング方法をもう一度チェックしてみてはどうでしょうか。
ひとつひとつクリアしていきましょう!
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